画学生時代から旅が好きで、その度に旅先の風景や出会った人の絵を描いていました。
尊敬できる教師は須田国太郎氏だけでした。
卒業制作に取り組んだ頃、画壇からの働きかけがあり、画壇のうすぎたなさに失望し、絵描きになるつもりでしたのに、それを断念し、技術系の職業に就きました。絵を描くことは止めることができず、描きためては個展で発表していました。
当然ですが画壇との接触はなく、流行にも関心がなく、公募展に出品するつもりもありませんから「作品のための作品」を描くことはなく、「傾向と対策」と云う意味では、不器用のかぎりです。
10年ほど前までは油絵中心でしたので、水彩画でも油絵では表現しやすい質感にこだわってしまい、一般的な水彩画のイメージと異なる、少し重い作品になることが多いのです。水や空気やカベの質感の表現に集中してしまいます。
絵は「言葉」です。私は詩を書くつもりで画面をつくります。
静まりかえった画面のなかから、かすかな音を聞いてください。
画面のこちら側にいる私の中に入り込んでください。